「続けられない」から「できた!」へ

~お母さんのための子どもの習慣づけガイド~
子どもが勉強している様子

はじめに

「宿題を忘れちゃった…」
「部活、行きたくない…」
「勉強、明日からやる…」

お子さんからこんな言葉を聞いて、心配になっているお母さん。
実は、科学的な研究で、とても興味深いことがわかっています。

気になる研究結果をご紹介!

研究結果のグラフ

イギリスの有名な大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)で、フィリッパ・ラリー博士たちが96人を対象に、とても面白い研究をしました。

研究でわかったこと:

  • 新しい習慣が自然とできるようになるまでに、平均66日(約2ヶ月)かかる
  • その間の1~2回の失敗は、習慣づけにほとんど影響しない
  • むしろ、失敗後に再開することで、習慣が더더욱強くなることも!

お母さんの「よくある心配」を解決!

悩むお母さんのイラスト

心配①:「うちの子、すぐ諦めちゃうんです…」

安心してください!研究では、始めの数週間が一番難しいことがわかっています。
この時期を乗り越えると、徐々に自然とできるようになってきます。

心配②:「一度サボると、もう戻れない気がして…」

実は逆なんです!研究によると、失敗を乗り越えて再開した人の方が、
習慣が長続きする傾向があるそうです。

心配③:「完璧にできないと意味がないのでは?」

ラリー博士の研究では、完璧を目指す必要はないことが証明されています。
80%できていれば十分な効果があるそうです。

効果的な声かけ例

親子の会話イラスト

✖ NGな声かけ:

  • 「また、できなかったの?」
  • 「いつも三日坊主ね…」
  • 「お隣の〇〇ちゃんは毎日やってるのに」

〇 効果的な声かけ:

  • 「昨日はできなかったけど、今日からまた一緒にがんばろうね」
  • 「3日続いたの?すごいじゃない!」
  • 「少しずつでも、前より頑張れてるね」

さいごに

ラリー博士の研究から学べる最も大切なことは、
「習慣づけに完璧は必要ない」ということです。

失敗があっても大丈夫。
むしろ、それは成長の証。
すぐに再開できる環境づくりと、
温かい声かけが、お子さんの「できた!」につながります。

笑顔の親子イラスト

参考文献:

  • Phillippa Lally et al. (2009) “How habits are formed: Modelling habit formation in the real world” European Journal of Social Psychology
  • ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)研究報告書